白と黒しかない世界で生きていたころのお話
ふと中学校の同級生の女の子を思い出した。
仮にA子とします。
A子はいわゆるアニメオタクで二次元の男の子に恋をするような純粋な女の子でした。
自分の容姿には無頓着で、すごく美人なのに髪の毛を一つにまとめてメガネをかけてて、美人なのに本当にもったいなかったです。
ちょっと髪を整えるだけで、メガネをやめるだけで、ものすごくモテたと思います。
A子は高校卒業後に就職をしたので、私よりも先に世の中に出ていました。
就職をしてしばらくして、共通の友達と何人かで集まった時に、A子から彼氏ができたと報告がありました。
職場の上司で年上のイケメンです。
プリクラを見たら、イエローモンキーの吉井さん似のイケメンで、美男美女カップルだねーなんて友達の間で盛り上がりました。
ですが、一つだけ難点が。
吉井さん似の彼は既婚者とのこと。
それは二十歳そこそこの私たちからしたら、
「不倫じゃん!!だめだよ!!!!!」
となりました。
白か黒しかない世界で生きてた純粋だった頃なので、全力で不倫は辞めた方が良いと止めました。
不倫する人の気持ちも状況もわからないし、不倫する人は悪人でしかありません。
そんな悪人になって欲しくなかったのです。
それでも初めての彼氏だったのもあり、A子はずっと付き合い続けます。
彼氏は奥さんとは別居中だということでしたが、だとしたら早く離婚すればいいのに、と白と黒しかない世界で生きてる私は思いました。
絶対、遊ばれてると私たちは全員思っていましたが、結末は違っていました。
2年くらい経って彼氏の離婚が成立し、その後すぐにA子と彼氏は結婚しました。
それからもうだいぶ経ちますが、子宝にも恵まれ、とても幸せに暮らしています。
あの時にA子が周りの言うことを聞いて分かれていたら、今の幸せはありません。
私たちは私たちなりにA子の為に助言していましたが、結局は余計なお世話だったんですよね。
A子がちゃんと自分の気持ちと相手を信じて突き進んだ結果です。
周りに流されない強い意志の持ち主でよかったです。
A子のためとはいえ、幸せの邪魔をしていた訳ですからね。
ちなみに、今は不倫を肯定も否定もしません。
それぞれ不倫に至る状況があるでしょうし、それぞれ自己責任でいいんじゃないかと思っています。
今の私の考え方だったら、あの当時のA子のこと応援していたと思います。
独身でアラフォーだと周りから色々と言われます。
「なんで結婚しないの?」とか「だいじょうぶ、結婚できるよ」とか色々言われますが、あまり振り回されないようにしています。
A子のように自分の考えでしっかり生きていくのが幸せに直結しているんだろうなと思います。